PRK手術
- < 目次 >
- PRK手術とは
- 手術の実際
- PRK手術のメリット
- PRK手術のデメリット
PRK手術とは

PRK手術とは、角膜上皮層のうえから直接、エキシマレーザーを照射する屈折矯正手術です。
レーシックのように、角膜にフラップ(ふた)はつくりません。
PRK手術は、角膜を放射状に切開する「RK手術」のあとに登場しました。
1980年代なると、アメリカでエキシマレーザーが開発されました。
その安全性から、眼科領域にも積極的に応用されるようになりました。
PRKは、エキシマレーザーをつかった、最初の視力回復手術。

PRK手術では、角膜上皮層の中央部にエキシマレーザーを照射。角膜実質層の一部をけずります。
これにより、角膜の屈折力を弱め、近視を矯正。
PRK手術の長所は、角膜の強度が保たれるということ。
短所は手術後、かなりの痛みがあり、しばらくは視力がでません。
レーシックは、この点、まったく逆です。
レーシック手術を行なうと、角膜の強度はPRKよりは弱くなります。しかしフラップ(ふた)をつくるため、手術後は痛みがなく、すぐに視力が回復します。
PRK手術の実際
@ まず、点眼麻酔をします。これで、手術中に痛みはありません。
A コンピュータ制御されたエキシマレーザーを、角膜上皮に直接、照射。

B 角膜上皮層と実質層の一部を、けずり取ります。
これにより角膜の屈折力を弱め、近視を矯正。

Cエキシマレーザーの照射後は、角膜実質層がむき出しになっています。
このため、痛みがあります。角膜上皮層のかわりとして、治療用のコンタクトレンズを装用。目を保護します。
D しばらくは、あまり視力がでません。
1週間ほどたってから、もう片ほうの目の手術を行ないます。
PRK手術のメリット
- レーシックのようにフラップをつくらないため、角膜の強度が保たれる。そのため、目に衝撃をうける可能性のある格闘技の選手に向いている。
- 角膜がうすいためにレーシック手術がうけられない人でも、PRK手術なら受けられる場合がある。
- PRK手術ではフラップをつくらないため、フラップ作成にともなう炎症や位置ずれなどの合併症が発生しない。ドライアイもおこらない。
レーシックでは、発生する危険がある。 - 網膜に負担がかからない。
レーシックのように、フラップを作成する手術では、網膜に負担がかかる。フラップ作成時の吸引は、一時的に眼圧をあげる。そのためレーシック手術後、網膜にある視神経が障害され、視野が欠けることが。
PRK手術では、そのようなことは起こらない。 - レーシックとくらべて、手術時間が短くてすむ。
フラップをつくる工程がなく、角膜上皮層に直接、レーザー照射するため。
PRK手術のデメリット
- 手術後、かなり痛む。
- 視力が回復して安定するまで、時間がかかる。
- 角膜上皮層が再生してくるまで、しばらくよく見えない。
目を保護するため、しばらく、治療用のコンタクトレンズを装用する。 - 角膜上皮層のすぐ下が、うすくにごる「ヘイズ」という合併症にかかる危険がある。このため手術後、長い間、点眼をつづける必要がある。
- もし再手術をすることになった場合、前回行なった手術箇所に微調整をくわえられない。この点レーシックなら、フラップ(ふた)をめくれば、前回の箇所に追加手術を行なえる。
- 片目ずつの手術になる。
手術後、視力がでないため、両目同時に手術ができない。
1週間ほどあけて、もう片ほうの目の手術を行なう。
当サイトでは、文章・画像のコピー、およびリライトは許可していません。
無断転載は「著作権侵害」にあたり、「10年以下の懲役、1000万円以下の罰金」が法律で定められています。