凸レンズと凹レンズ
視力を矯正するメガネには、凸レンズと凹レンズが使われます。
このページに掲載しているイラストは、すべてレンズの断面図です。

メガネと凹凸レンズ
近視用メガネには、凹レンズを使用します。
しかし、両面がへこんだ形の「両凹レンズ」は使用しません。
いっぽう遠視用メガネには、凸レンズを使用します。
しかし、目の水晶体のように両面がふくらんだ「両凸レンズ」は使用しません。
このような形にしなくても、凹レンズや凸レンズの効果を出すことは可能。
それが、「メニスカスレンズ」というものです。

メニスカスとは、「三日月」という意味。
メニスカスレンズの断面を見ると、凹レンズでも凸レンズでも、「外側が凸で内側が凹の三日月形」をしているのがわかります。
メニスカスレンズは、顔の形に自然にフィットさせるために考えられた、合理的な形状のレンズなのです。
凹メニスカスレンズは近視用レンズ、凸メニスカスレンズは遠視用レンズ(老眼用レンズ)になります。
凸レンズ
凸レンズとは、中央がふくらんだ形のレンズです。
どのタイプの凸レンズでも、はしに行くほど薄くなるという特徴があります。
凸レンズは光の屈折力が強く、焦点距離をちぢめる作用があります。

- 両凸レンズ
-
レンズの両面が、たまご型にふくらんでいるタイプ。
透明な水晶体は、両凸レンズです。水晶体は、遠近によって、レンズの厚みを変化させます。これは、水晶体自体に弾力があるためにできること。
現在の技術では、こういった弾力のあるレンズを、人工的に作り出すことはできません。 - 平凸レンズ
- レンズの片面が凸状で、もう片面が平坦になっているタイプ。
眼球で言えば「角膜」と、その内側の「房水」が、この平凸レンズを形づくっています。房水とは、角膜と水晶体の間を満たしている液体。 - 凸メニスカスレンズ
- 遠視用メガネや老眼鏡で使われているレンズ。
メニスカス(三日月)型をしています。片面が凸状、もう片面が凹状になっています。
凹レンズ
凹レンズとは、中央がへこんだ形のレンズです。
どのタイプの凹レンズでも、はしに行くほど厚くなるという特徴があります。
凹レンズは光の屈折力が弱く、焦点距離をのばす作用があります。

- 両凹レンズ
- レンズの両面が、へこんでいるタイプ。
- 平凹レンズ
- レンズの片面が凹状で、もう片面が平坦になっているタイプ。
- 凹メニスカスレンズ
近視用メガネで使われているレンズ。
メニスカス(三日月)型をしています。レンズの片面が凸状で、もう片面が凹状になっています。凹メニスカスレンズは、凸メニスカスレンズと反対で、中央に行くほどうすくなり、ふちに行くほど厚くなっています。そのため横から見ると、メガネの厚みが目立つことに。両面非球面レンズにすれば、かなり薄くすることができます。
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