メガネのメリット
メガネのメリットは、四つ考えられます。
もちろん価値観によって、人それぞれのメリットがあるでしょう。
ここでは、メガネの安全性、利便性という点にしぼって解説します。
- 角膜が安全
- つけはずしが簡単
- 老眼鏡がいらない
- 紫外線をカットできる
以下、順に解説していきます。
角膜が安全
メガネを装用する最大のメリットは、角膜が安全であるということです。
コンタクトレンズのように、眼球にふれることがありません。

目に直接ふれないので、角膜の表面が荒れることはありえないわけです。
ましてや、メガネの装着が原因で、角膜潰瘍(かいよう)になったり角膜移植が必要になることは、まったくありえない話です。
コンタクトレンズは、角膜のうえにレンズを装着します。
コンタクトレンズは、正しく装用しさえすれば、もちろん快適に使いつづけることができます。しかし、誤った使いかたをすると、角膜が極端な酸素不足に。
角膜が酸素不足になると、貴重な「角膜内皮細胞」が減ってしまいます。
角膜内皮細胞とは、5層構造になっている角膜の、一番底にある細胞。
この細胞はいったん死滅すると、再生しません。ひどくなると、角膜移植にまで発展してしまいます。
角膜内皮細胞が少なすぎると、将来、白内障の手術をうけられなくなります。白内障の手術を行なうと、内皮細胞が減少するからです。
メガネを常用していると、こういった危険性とは、まったく無縁。
角膜が健康でいられるということは、メガネを装用する大きなメリットといえるでしょう。
つけはずしが簡単
メガネは、簡単に付けはずしができることも、メリットです。
コンタクトレンズの場合、こうはいきません。
コンタクトレンズを目からはずすときは、まず手をせっけんで、よく洗う必要があります。そのうえで、2枚のレンズを慎重にはずします。
しかも、コンタクトレンズをはずすたびに、殺菌消毒をしなければなりません。いったんレンズを洗浄しはじめると、洗浄がおわるまで、つけることができません。ただし、使い捨てレンズの場合は、新しいレンズに交換できます。
コンタクトレンズの洗浄がおわって、また装用する場合も手間がかかります。また、しっかりと手を洗って、2枚のレンズを慎重につけなければなりません。こういったコンタクトレンズの取り扱いを考えると、メガネの扱いやすさは、大きなメリットといえます。
軽い近視の人は、近くを見るときや室内ではメガネをはずし、裸眼ですごせます。外出のときや車の運転時、遠くを見るときにだけ、メガネをかけたりできます。このように、メガネのつけはずしが思いのままです。
手元が裸眼で見える場合は、メガネをかけないほうが度がすすみません。
眼精疲労も少なくてすみます。
寝る前も、面倒なメンテナンスがいりません。メガネをサッと外すだけです。
老眼鏡がいらない
近視用メガネを常用している、軽度の近視の人が老眼になった場合、老眼鏡がいらない場合があります。
軽い近視の場合、眼鏡をサッとはずすだけで、手元の文字を見ることができます。遠くを見るときにだけ、近視用のメガネをかければよいのです。
老眼鏡がいらないわけです。
老眼は60歳くらいまで、進行していきます。
そして、老眼の度がすすむたびに、レンズを作り替える必要があります。
しかし軽い近視の場合、メガネを常用すれば、その必要がないのです。
レーシック手術を受けたり、コンタクトレンズを装用している人は要注意です。老眼の症状が出てくる年代になると、老眼鏡が必要になってくるからです。
40代手前の人は、こういったことを想定して、ほんとうにレーシック手術が必要なのかを、よく考えることがたいせつです。
紫外線をカットできる
メガネのレンズは、プラスチックでもガラスでも、ある程度は紫外線をカットしてくれます。
プラスチックやガラスには、もともと紫外線をとおしにくい性質があるのです。
こういった性質をもつレンズに、さらにUVカットのコーティングをほどこせば、より確実に紫外線をカットできます。
メガネをかけている人は、知らずうちに、紫外線から目が守られているわけです。コンタクトレンズにも同様に、紫外線をカットする性質があります。
レーシック手術やオルソケラトロジーなどによって、視力を回復しても、新たな脅威が出てくるわけです。
オルソケラトロジーとは、寝ている間に、ハードコンタクトレンズで角膜を矯正。日中は、裸眼で過ごすことができる視力回復法です。
レーシックもオルソケラトロジーも、裸眼生活になります。
メガネを装用しなくなった場合、紫外線を直接、目にあびるようになります。
今はよくても、将来、白内障にかかる危険性がでてきます。
メガネを装用していれば、サングラス代わりになるため、このような心配がないわけです。
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