眼筋トレーニング
「眼筋トレーニング」とは?
「眼筋トレーニング」とは、眼球のまわりを取り巻いている「外眼筋」に着目した視力回復トレーニングです。

「外眼筋」とは、眼球を上下左右、あらゆる方向に動かし、回転させる筋肉。
右のイラストのように、片目につき6本の筋肉が付着しており、左右の目で計12本あります。
これほど目を大きく包み込むようにして、グルリと取り囲んでいる筋肉が、
視力にまったく影響を与えない、とは考えられません。
「外眼筋のこわばりや血行不良」が、近視を引き起こしているとすれば、
反対に、”こちらから積極的に、外眼筋にアプローチしていくことによって、視力に好影響をおよぼす”ことも期待できます。
さて、外眼筋に着目した「眼筋トレーニング」には、ふたつの方法があります。
- 外眼筋をきたえるトレーニング ・・・ 「目の基礎体力」がつく
- 外眼筋の緊張をとくトレーニング ・・・「ベイツメソッド」
「眼筋トレーニング」は、上記のように、ふたつの視点で考えることができます。”「筋肉」なのだから、どうせなら強くきたえよう”という視点がひとつ。
もうひとつは、「外眼筋」という筋肉が「不必要に緊張をおこす」ことが、眼球を締めつけて「近視」を引き起こすのなら、”その緊張をゆるめてやろう”という視点です。
眼筋トレーニング@ 〜 外眼筋をきたえる方法
外眼筋は、もちろん「筋肉」でできています。そのため、「トレーニング」によって、強くきたえて発達させることができます。
「筋肉をきたえて発達させる」という考えは、ごくしぜんな流れです。
「筋肉自身」も、そのことを望んでいるのではないでしょうか?逆に、「筋肉自身」の”想い”として、「できれば、私(筋肉)を、あまり使わないでほしい。
きたえないでほしい」と”考えている”筋肉など存在するのでしょうか?
これにたいする「答え」は、おのずとわかると思います。この道理は、とうぜん「目の筋肉」にも当てはまります。「外眼筋」というからには、「できるだけ使われること」「できるだけ発達させられること」を”望んでいる”はずなのです。
よって、外眼筋をきたえることによって、「見る」という機能に不具合をきたしたり、「視力低下」をおこすような危険はありえない、といえます。
さて、外眼筋をきたえることによって、以下のような効果を期待できます。
- 目の血行がよくなる
- 目が疲れにくくなる
- 近視の進行を止められる
- ある程度の「視力回復」が期待できる
- 目の病気を予防できる
- 「動体視力」が発達し、スポーツが上達する
全身にある筋肉は、発達すれば血流量がふえます。目の場合でも、外眼筋をきたえれば、外眼筋のなかの血流量が増大します。その結果、眼球内の血流量も増えることになり、さまざまな効果が期待できるわけです。
なお、「外眼筋を鍛えると、かえって、筋肉がこり固まるのでは?」という疑問に対しては、「毛様体筋のコリ」のところで回答しているので、そちらも参考にしてください。
眼筋トレーニングA 〜 外眼筋の緊張をとく方法
「外眼筋の緊張をとくトレーニング」とは、外眼筋をリラックスさせるための訓練で、「ベイツメソッド」ともいいます。この方法は、ベイツ博士が提唱する「ベイツ理論」にのっとっています。
じつは、目の遠近調節には、2つの理論(仮説)があります。

ひとつは、”毛様体筋”が水晶体というレンズの厚みをかえることによって、遠近調節を行なっているという「ヘルムホルツ理論」。
もうひとつは、”外眼筋”が眼球の形をかえることによって、遠近調節を行なっているとする「ベイツ理論」です。
「ベイツ理論」によれば、”近視とは、「上下の斜筋」が緊張して、眼球をしめつけた状態”。そのため眼球が楕円状に伸びてしまい、網膜の手前で焦点をむすんでしまうわけです。「ベイツメソッド」では、この「2本の斜筋」の緊張(締め付け)をゆるめることによって、近視を視力回復させようとします。
もしこの仮説が本当ならば、どのような強度の近視でも視力回復できることになります。視力0.01であっても、視力1.2にできるかもしれないわけです。
「視力回復の研究ノート」では、ベイツ学派の流れをくむ「ハロルド・ペパード博士」の眼筋体操を中心に、ご紹介しています。
* なお、「目の血行をよくする方法」を、眼筋トレーニングの合間や前後に行なうことで、よりいっそうの効果をのぞめます。
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